ニンクリ物語

第26回:麻雀はメンバーが大事

いよいよ、レーサー岡谷との麻雀にクリムゾン真鍋が参加、じぇーんのカタキを取ることができるのか。

真鍋:では、始めましょう。二度振りでぱぺぽくん行ってください。

ぱぺ:ピキピキ…。

真鍋:おやま、私が出親ですな、では、ルールを決めます。ナシナシ、東南、ワレメも無しで。

岡谷:ナシナシですか、ナシナシはチョンボじゃないか。

真鍋:岡谷さんがさっきのラストで、いきなりタンヤオドラ12やるから、安心してナシナシにできます。我がルール決めに一片の悔い無し。

岡谷:まあ、決まったものは仕方ないな。

真鍋:では、始めます。サイコロは5で自五、私の山から行きます。

クル:いきなり、自五とは、なんか積み込みましたか。なにかの本に書いてました、親がいきなり自五は怪しいって。

真鍋:大丈夫、これは全自動卓だから積み込みは無理だ、クルムシ軍曹の情報は30年古いんじゃないか。

クル:いつも、スマホでネット麻雀だけやっているので、積み込みって言ってみたかったんです、深い意味はありません。

ぱぺ:ピキピキ…。

岡谷:しかし、こういうときに限って、ドラがたくさん来るのに役がない。ナシナシはやりにくいな。

真鍋:それが狙いですから、しかたなかばい。

ぱぺ:チーです。

真鍋:あれ、ぱぺぽくん、ナシナシでそんなに鳴いて大丈夫かい。

クル:場を見る限り、萬子ためてるんじゃないでしょうか、無理ホンイツ、オタ風ですかね。

ぱペ:ポンです、7萬。

岡谷:やはり、ぱぺぽくんはホンイツかな。

ぱぺ:緊急着信あり、緊急着信あり。ぱお~ん、ぱお~ん。

真鍋:なんだなんだ、緊急着信とは、キトラ古墳にUFOでも着陸したか…。

ぱぺ:ワシやワシ、竜田やんけ、八熊伝がうちの蔵から見つかったやんけ、桐の箱に入れて大事に保管されていたから、問題なく読める。はやく取りに来るやんけ。

真鍋:なんで、ぱぺぽくんが竜田の代わりに話をするんだ。

じぇ:それは、ぱぺぽくんの親切機能で、近くのスマホに着信があった場合、Bluetooth通信で、ぱぺぽくんのスピーカーから内容を聞くことができる機能だそうです。

真鍋:ええ、それって、秘密の会話もぱぺぽくんに全部筒抜けなのでは、まずいぞ、それは。

じぇ:ぱぺぽくんが作られた時代は、まだチップに盗聴機能を組み込むことに規制がなかった時代なので、仕方ないですね。さっきも、私のママからの通話をいきなりぱぺぽくんが話し始めたときにはびっくりしました。

真鍋:どうりで、ぱぺぽくんは麻雀が強いはずだ、空中を飛び交う電波を全部味方につけることができるんだからな。ということで、どうだ、最後の7萬、ほら当たってみろ。

岡谷:なんと無謀な、クリムゾン真鍋はいつも気にせず危険牌を通してくれるから助かるな。

クル:すみません、それロンです。タンピン一盃口ドラドラ、ハネマンです。

真鍋:やれやれ、そっちから来たか。

ぱぺ:クリムゾン真鍋、メッセージは伝えたよ、ということで八熊伝のコピー、早く取りに来るやんけ。

真鍋:はーい分かった分かった、麻雀終わったらすぐに行くよ。ということで、1万2千点、もってけ泥棒。

ぱぺぽの新機能に調子を崩し、振り込みまくるクリムゾン真鍋。あっというまにオーラス。

岡谷:オーラスですな。今の持ち点は、クルムシさん+31、ワシ+5、ぱぺぽー20、クリムゾン真鍋-28。

真鍋:オーラスだ、ラス親は…。おやま、私と同じく負けているぱぺぽくんすか、ここは、素直に私が最後に役満でも上がって終わりたいものだ。

クル:なんか、静かにこのまま終わって欲しいですね。1000点とかで軽く上がることにします。

残り牌が12枚になったところで、岡谷が動く。

岡谷:1筒子、ポンです。

真鍋:なんか嫌な空気ですな。ナシナシで岡谷さんがポンなんて。

クル:ぼくが先に1000点であがるから大丈夫です。

真鍋:それを期待しているよ、岡谷さんを勢いつかせると後で困るしね。

くる:そうですね、では9筒子、切ります。

岡谷:ロンです、いきなり出ましたか、クルムシさん。やはり出ると思ってました。ということで、清老頭、役満で3万2千点よろしく。

清老頭=ちんろうとうとは、字牌を含まずに数字の1または9の3枚セットプラス頭2枚で揃える役満である。混老対々和はよく見る手であるが、清老頭はめったに見られる役満ではない。「出典:近代芸無辞典より」

くる:きゃ~、ホントですか、端牌を手の中にたくさん持ってたんですね、信じられません。

真鍋:クルムシさん、魅入られたように振り込んだね、こわいこわい。ぱぺぽくんはなんか感想はありますか。

ぱぺ:ぴきぴき。

岡谷:では精算しましょう、いまのでクルムシさん、飛びましたね。飛び-10入れてー41、ワシ+89、ぱぺぽー20、クリムゾン真鍋-28。

真鍋:やっぱり来ましたか、やはり岡谷さんは手強い相手ですね。

ぱぺ:ぴきぴきぴき。

ぱぺぽくんが怒ってるみたいですよ。次は本気出すと言ってます。

ぱぺぽくんも微妙に怖いな、変なチップとか入ってそうだし。

いきなり、レーサー岡谷が役満で疾走開始、ぱぺぽくんの逆襲はどうなるのか、荒れ模様の麻雀は次回に続きます。

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第25回:橿原神宮で戦闘開始

クリムゾナーとのER2023、服部名人と久しぶりの再会を終えてそそくさと橿原神宮前のホテルに戻るクリムゾン真鍋。

真鍋:予定より1時間遅れで帰ってきた、予想以上にココ茶が長時間効いてレーサー岡谷さんとクルムシ軍曹が眠っていてくれればいいんだけど…。

恐る恐る部屋を覗くクリムゾン真鍋。その時、「ロ~~~ン」と元気のいい声が聞こえる。

じぇ:クルムシさん、その六萬、ロンです。安目だけど上がっておきますね。

クル:それですか、じぇーんさん、その前に三萬九萬の筋牌切ってるから安全だと思ったのに、五萬七萬のカンチャン待ちとは厳しいですね。

じぇ:筋牌ってなんですか、とにかく上がればいいんでしょ。

岡谷:そうそう、麻雀は上がってなんぼ、振込が怖くて麻雀が打てるか、クルムシさん、ビビったら負けですよ、ビビったら。

真鍋:みなさん、麻雀楽しんでますか。じぇーんも立派に代打ち務めてるみたいだね。

クル:じぇーんさん、酷いんですよ、さっきから僕に直撃ばかりで、なんか恨みでもあるんでしょうか。

じぇ:クルムシさん、他の2人にくらべて弱そうだから…、ついそちらから当たることになってゴメンナサイ。

真鍋:現状のスコアはどうなんだい。てっきり岡谷さんの一人勝ちかと思ったが。

岡谷:ワシは、安い手は上がらんよ、じぇーんさんは、3900とかの手を何回か上がって、今のところ+22でトップ、ワシとパペポは配給原点、クルムシさんが-20、そんな感じだ。

じぇ:そろそろ交代しますか、マスター。勝ち逃げで交代は気分いいですしね。

真鍋:ちょっと歯を磨いてくるから、あと1局打っといて。その後交代するから、トップを守っといてね。

岡谷:じぇーんさん、最後の1局ですな。勝ち逃げは許さんよ、最後にキツ~ィお仕置きを楽しみにしておいてください。

じぇ:キャー、怖い~。

最後の1局、パペポが親で淡々と進む。ホテルの歯ブラシで念入りに歯磨きをするクリムゾン真鍋。

じぇ:ポン、西も鳴いていいんですよね。

クル:おや、じぇーんさん、すでに南と北、鳴いてますね、まさか、東とか手の中に持ってませんよね。

じぇ:なんか、黒い字が書いているこれのことかな、内緒です。

クル:思いっきり喋ってますね。これは、やばい雰囲気だ。

じぇ:黒い字の牌が4種類揃ったらいいことあるんですか。

クル:それは四喜和といって、かなり危ない役です、中単騎とかで待たないでくださいね。さっきから直撃ばかり食らってるからなんか縁起悪いな。

そういいながら、赤色の中を切るクルムシ。

岡谷:くるむしさん、それはよく通したな、ワシも切りたかったが切れんかったよ、ということで、中。

真鍋:しかし、場が重いな、これまで二翻の役ばかりで上がっていたじぇーんが、四喜和とはね、頑張れじぇーん。

淡々と、局が進む、独特の緊張感で空気が重い、じぇーんが、ツモった牌をそのまま切ると。

岡谷:じぇーんさん、ロ~~~~~ン。それだ、それを待ってた。

じぇ:きゃ~、なんだか高そう。

岡谷:まんしゅうデス…。と言いたいところだが、実はもう少し高い、タンヤオドラ12、数え役満には一役足りん、ただの三倍満です。ということで2万4000点払ってください。

まんしゅうとは、岡谷さんが好んでつかうセリフである。普通に元気よくまんがんといえばショックは普通だが、「まんしゅうデス」と言われると恐怖でダメージが3倍になると言われている。麻雀の通が心理戦を有利に運ぶために好んで使う場合が多い。 「出典:近代芸無辞典より」

じぇ:せっかく細かく貯金していったのに、全部持っていくなんて酷い…。

岡谷:ワシは下手くそや、そこでドラをあと一枚待てんところが下手くそや。

真鍋:最終局で逆転するところが岡谷さんの麻雀の怖いところ。謙虚に下手くそと言いながら、これまで何回、痛い目にあってきたか…。

岡谷:まだまだ、これくらいは序の口、ワシはまだまだ勝たせてもらうよ。

じぇ:マスター、あとはよろしくお願いします。

真鍋:岡谷さんには逆らわないのが一番。

岡谷:ワシは怖くないよ、じぇーんさん、なかなか筋がいいな、また次の機会にもお手合わせ願おう。

岡谷さんに褒められるなんて嬉しい、またお願いします。

カモ一羽、完成って訳ですね。

真鍋:では、いよいよ私の登場ですな、久しぶりに岡谷さんと真剣勝負。岡谷銀行に預けてある私の諭吉兵、返してもらおう。

岡谷:いよいよ試合開始、腕が鳴るよ。

真鍋:私が出親なら、なしなしルールでやらせて貰おう、最終局のタンヤオドラ12をなにがなんでも阻止しないといかん。

ということで、蒲田でのクエストを終えて橿原神宮前に戻ってきたクリムゾン真鍋の前に、レーサー岡谷が立ちはだかる。はたして、身ぐるみ剥がれるか、レーサー岡谷を返り討ちにするか、次回に続く。

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第24回:伝説の名人が登場か。

ER2023(エコール老人会)も無事に終わり、また現実に戻るクリムゾン真鍋。

真鍋:そろそろ、中断している麻雀を再開しないといけないな。ココ茶の有効期間は8時間、レーサー岡谷さんが目覚めるまであと3時間、蒲田から羽田空港までは30分で行ける。全ては計画通りだ。

謎の人:おや、そこにいるのは真鍋さんではありませんか、久しぶりですな、15年ぶりくらいですか。

真鍋:おお、これはお久しぶり、服部さんではありませんか。蒲田だから服部さんにお会いするのも有り得る話だけど、ここでお会いできるとは思いませんでした。

服部:蒲田駅の西口にはよく来るよ。

真鍋:蒲田は以前大鳥居にあったセガの本社から近いですからね、セガ関係者がいまもたくさんいらっしゃいますよね。

服部:せっかくだから、ちょっと飲みましょうか。知ってる店がこの近くにあるので…。

真鍋:では、5分お待ちください、次のスケジュールを調整しますので。ということで、じぇーんに連絡、連絡…。

じぇ:マスター、そちらは順調ですか。あと3時間でココ茶の効果が切れて目覚めるはずですが、それまでに帰ってこれますよね。

真鍋:ここまでは順調だったんだが、ちょっと昔の大事な知り合いに会ってな、これから飲みに行くから、そちらに戻るのは4時間遅れる予定だ。

じぇ:4時間ですか、では、ココ茶を追加して、あと3時間眠らせておきますね。でも延長はこれが最後ですよ。ココ茶は危険ドラッグではないですが使いすぎるといろいろと差し障りがあります。

真鍋:わかった、気をつけよう、それにしても1時間足りないじゃないか、そのときは、じぇーんが代打ち頼むよ。

じぇ:イエッサー、負けた分はマスターの負担で…。麻雀はほとんどやったことないのですが安心して打てます。

真鍋:目覚めてから1時間後くらいには着くはずだから、それまでできるだけ負けの被害を少なく頼むよ。

じぇーんに、麻雀の調整を依頼し、ホッとするクリムゾン真鍋。

服部:段取りは付きましたか、では早速行きましょう。

服部名人とは、かつてインベーダーの腕が日本一といわれていた、伝説のインベーダープレイヤーである。スペースインベーダーの黎明期に、タイトーの服部名人としてゲーム界に君臨していた。

ファミコン名人とは、ファミコンやゲームの黎明期にゲームに関して特別な能力を持ったプレイヤーが一世風靡した時代に現れた。服部名人は、スペースインベーダーの名人として名をはせていた。「出典:近代芸無辞典より」

服部:デスクリムゾンが発売されたのが1996年の8月、あれから30年近い時間が経ったが、あっという間だったね。

真鍋:もう、そんなになりますか、当時セガでエコールの担当をしてただいたのが服部さんでした。服部さんのお力がなければ、デスクリムゾンはセガの品質管理に引っかかってリリースできなかったはずですね。

服部:そうそう、あれは相当なできだったよな、私以外のセガの関係者は全員、リリースに反対していたんだが、真鍋社長の熱意を感じたんで、周囲を説得してリリースにこぎつけたわけ。クソゲーとして叩かれるのは予想していたが、逆にそれで人気が出るとは全く想像外だった。

真鍋:そうなんですね、私は結構自信をもってリリースしたんですが、どうやら世間の評価は違っていたみたいですね。

服部:まあ、結果として世間に評価されたんだからいいんじゃないか。

真鍋:あれから30年近くゲーム作ってきましたが、どうやら私の代表作はデスクリムゾンになることが確定的ですね。

服部:代表作があるだけ、よいことだよ。

真鍋:以前、服部名人として有名だった服部さんは、ネット世界では行方不明の名人という扱いになっていますね、このあたりで服部さんの消息を公開していいでしょうか。

服部:それは問題ない、服部名人として有名だったのはタイトー時代、タイトーの服部名人として認識されていたな、その後サミーに転職してセガに出向していたが、サミーがセガを買収してサミーのゲーム部門とセガのゲーム部門が合併したときに、正式にセガに転籍したわけだ。

真鍋:まさに、ゲーム業界の激動を生き抜いてきた、ゲーム業界の生き字引とでもいいますか。

服部:セガでは最近まで、部長をやっていたよ。世間では行方不明と言われているみたいだが、セガで堅実に仕事をしてきたわけだ。

真鍋:そういえば、インベーダーの腕はいかがですか。何十年か経ったとはいえ、世界最高レベルの腕はまだ健在なのでは。

服部:腕もさることながら、スペースインベーダーはなかなかよい筐体が残っていないね、レバーの状態で大きくスコアも違ってくるし。

真鍋:そうですよね、ゲームにとってコントローラーの感触は大事ですよね。名古屋撃ちとかされてましたか。

服部:名古屋撃ちは、あまり趣味ではないね。1ドットの隙間を狙って、ギリギリ躱しながら、敵を倒すスタイルだった。

真鍋:ぜひとも、服部さんのスペースインベーダーのプレイを見てみたいです、レジェンドの腕をぜひ拝見させてください。

服部:お台場のジョイポリスのビル2Fにあるレトロゲームセンターにスペースインベーダーの筐体が現存しているらしい、それをプレイしてみようか。

真鍋:年が開けて、もろもろ落ち着いたら、ぜひレトロゲームセンターでインベーダーのプレイやりましょう。デスクリムゾンの有力プレイヤーとインベーダーで服部名人が対決とか、考えただけでワクワクします。

服部:我々は、ゲーム業界の黎明期からいろんな経験をし、珍しいエピソードもたくさんある、これを後世に残したいものだね。

真鍋:では、ぜひこのニンクリ物語でも、服部さんの経験を次世代に伝えましょう。きっとみんな喜ぶと思います。

蒲田で服部名人と久しぶりに話をするクリムゾン真鍋。蒲田の夜が更けていき、レーサー岡谷との麻雀のことをすっかり忘れてしまったクリムゾン真鍋。

いや、久しぶりに服部名人と飲めて嬉しかった。そういえば服部名人と写真とるの忘れたな。

ココ茶が切れたから、私が代打ちしておきますね。

じぇーんの代打ちに、かすかな不安を感じながらも、機嫌よく蒲田をあとにするクリムゾン真鍋。次回はついにレーサー岡谷との麻雀対決が始まるのか、

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第23回:おおっと、大事なこと忘れてた。

橿原神宮前のホテルに戻り、おもむろに麻雀の準備を始める4人。

真鍋:麻雀するとして、道具を用意しないといかんな。でもそう簡単には麻雀セットは用意できないよな。

岡谷:大丈夫だ、ワシのRX-7は特別仕様でな、後部座席を移動すると、全自動麻雀卓が積めるようになっている。ほれ、これが、日本の誇る全自動麻雀卓、雀鬼だ。椅子もあるよ。

真鍋:なんとまあ、ただの走り屋のための車かと思ったら、密かに全自動麻雀卓を輸送できるように改造していたとは、恐るべし、岡谷はん。

岡谷:まあそんなもんだ、では、クルムシ軍曹も一緒に麻雀道具を部屋に運び込んでくれ。

くる:了解です、では早速。

じぇ:私、全自動麻雀卓って初めて見ました。ちょっとだけ、やってみたい気もします。

真鍋:だめだめ、じぇーんは、岡谷さんの強さを知らないから、そんな呑気なことが言えるんだ。身ぐるみ剥がれて、海外に売り飛ばされる未来しか見えないぞ。

じぇ:今でも、海外に売りとばされたみたいな状況なので、あまりかわりがありません。

真鍋:とにかく、絶対に駄目だ。おや、もうすでに準備ができてるな。最後にパペポくんを設置するとこれで完成だ。

レーサー岡谷、クルムシ軍曹、麻雀ロボットのパペポくん、それにクリムゾン真鍋と、4人のメンバが揃い、麻雀が始まろうとするところだったが…。

じぇ:マスター、そういえばマスターは覚えてますか。今日は年に一回のデスクリムゾンファン、つまりクリムゾナーが集ってミーティングを行う日、15時から招待されているはずでしたよね。

真鍋:ぎょえ、忘れてた。あと4時間しかない、ダブルブッキングだな、困った困った。

岡谷:麻雀はすべての予定に優先する、神聖なる遊び、抜けは許さんよ。

真鍋:どうしよう、じぇーん。ファンミーティングに行かないとファンクラブが崩壊してしまうかもしれないな。

じぇ:マスター、ここは、私に考えがあります、任せてください。

そう言いながら、お茶の準備を始めるじぇーん、美味しそうなお茶が次々と入っていく。

じぇ:皆さん、麻雀の前に、私の故郷で名物のココ茶をお召し上がりください、頭がスッキリして麻雀に勝つこと間違いなし。

真鍋:全員に飲ませたら、意味ないんじゃないか、全員のレベルが上がるだけだと思うが。

じぇ:じゃあ、マスターは飲まなくていいです、どうせカモになるんだから飲んでも飲まなくても同じということで。

真鍋:わかった、じゃ、ココ茶は絶対に飲まん。

暫く経つと、レーサー岡谷と、クルムシ軍曹の寝息が聞こえる。

じぇ:うまくいきましたね、マスター。これで8時間は目を覚まさないはずなので、その間にファンミーティングに行ってきてください。

真鍋:助かるよ、じぇーん。では、行ってくる。

近鉄特急を乗り継いで、関西空港に向かう、クリムゾン真鍋、ラッキーなことにちょうど出発直前の飛行機に乗り込むことができ、ホッとする。

真鍋:13時の飛行機に乗れた、羽田空港に14時15分には到着するな。で、クリムゾナーのミーティング場所はと…、なんと好都合、去年までは新橋だったが、今年は蒲田駅の近くだ、なんというラッキー。15時からだからなんとか間に合う気がする。

こうして、クリムゾン真鍋は滑り込みで、蒲田にて開催中のクリムゾナーのミーティング、ER2023に間に合ったのである。

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

真鍋:ER2023の会場はここですか。

閣下:お待ちしていました、社長、じゃない、クリムゾン真鍋。いつも時間に正確ですね。

真鍋:そうだな、日頃から時間には余裕をもって行動し、遅刻して迷惑をかけないように30分前には着くようにしているからね。

閣下とは、ファンミーティングの取りまとめを数十年に渡って大阪さんとともに辣腕を振るってくれる、コンバット老人、別名デスクリ閣下のことである。

閣下:本日は皆さん、ER2023にお集まりいただきありがとうございます。ERとは、エコール老人会の略ですが、今年で23年目になります。

真鍋:エコール老人会も、23年になるんだな、デスクリムゾンが発売になったのが1996年だから27年前、月日の経つのは早いものだ。

大阪:今日のメインコンテンツは、ビーフンのフルコースです。越前康介の大好物、焼きビーフンにちなみ、すべての料理をビーフンで揃えました。

真鍋:それはすごい、ビーフン天国、英語でいると、ビーフンヘブン、なんだかゴロが良いな。今年のミーティングはビーフンヘブンの年として永遠に語り継がれるであろう。

大阪:では、早速料理を。

真鍋:おお、これはうまい、デスクリムゾン2で亡霊となって異界を彷徨っている越前様もお喜びになるだろう。

閣下:今回は、久しぶりにMatさんがズームで参加しています。

真鍋:おお、これは久しぶりMatくん。デスクリムゾンリンクは、ファンにとって重要なコンテンツだったね。

デスクリムゾンリンクとは、Matさんが作成したデスクリムゾン関連のコンテンツを集めたリンク集である。このリンク集によってデスクリムゾンはクソゲーでありながら、メジャー化の道を進むことになった記念すべきHPである。「出典:近代芸無辞典より」

真鍋:23年も経つと、みんないろんなことがあるが、こうやって年に一度、集まれるとは嬉しいことだ。それはそうと、秋はファンミーティングだが、春にはエコール主催でなんかサバイバル系のイベントをやりたいものですね。

閣下:それは賛成です。どこに行きましょうか。

真鍋:横須賀の猿島に行こうか、戦艦三笠を見学して、猿島で友ヶ島のようなムービー撮影場所を探索し、横須賀海軍カレーを食べて帰ってくるというのはどうだろう。

閣下:それはいいですね。

真鍋:閣下の賛同が得られたということで、じゃあ、来年の春頃にはサバイバルイベント、デスモンキーアイランドをやることにしましょう。

ということで、突然サバイバルイベントが開催されることになって上機嫌のクリムゾン真鍋。

真鍋:そういえば、チョモランマ桐も今回は一緒に来ているんだ、なんか挨拶しろ。

ちょ:こんばんは、私が麻布高校柔道部1号生のチョモランマ桐である。

真鍋:江田島平八風の挨拶だな、元気があってよろしい。

ちょ:プロフィールの写真が後ろ姿だったので、ここで撮った写真に差し替えましょう。

真鍋;おお、なかなか強そうでいいな。早く黒帯とってくれ。

ちょ:私が麻布高校柔道部1号生のチョモランマ桐である!!!

真鍋:せっかくだから、記念撮影しよう。チョモと私以外はボカシかけといたから。

集合写真も無事に撮影でき、このように大阪・十三の猫居酒屋と、蒲田の会場をオンラインで結んで和やかに進行するER2023であった。

今年はデスクリムゾンの守り神であるコンバット越前がまた大活躍することになります。

ユニティのプログラムをガンガン進めないといけないね。

ER2023のあまりの居心地の良さに、橿原神宮前のホテルで麻雀をしている最中なのをすっかり忘れてしまったクリムゾン真鍋。ココ茶が切れる6時間で果たして麻雀メンバーに復帰することができるのか、次回をお楽しみに。

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第22回:ここでそれが来るか!

橿原神宮前のホテルに泊まって、石舞台で踊る三匹の熊について考えるクリムゾン真鍋。眠れないまま、朝を迎える。

真鍋:どうも最近、身辺でややこしいことが多い。なぜだろう。ファイティングクライマックスのプロジェクトが終わって以降、静かに平和に暮らしていたのに、なぜ騒動が多いんだろう。

じぇ:もともと騒動が多かったんじゃないですかマスターの周辺は。でもこれまではマスター持ち前の鈍感力で気がついていなかっただけで…。最近のマスターは、鈍感力が減ってきている気がします。

真鍋:まあ、以前よりは周囲に気を使うようになってきていることは確かだ。昔はコンピューター無しブルドーザーだったのが、最近はコンピューター付き一輪車みたいな感じだけど。

じぇ:一輪車って見たことないです。興味ありますが…。

真鍋:こんな感じだ…。最近見なくなったな。

じぇ:凄い、カッコいい。

真鍋:じぇーんの趣味はもうひとつ理解不能だな。じゃあ、朝食を食って橿原神宮に参拝してくるよ、ここは神武天皇を祀った、日本の原点みたいな神社だから。心して参拝しないといけない。まずは、風呂に入って…。

風呂に入って身を清めて、朝食会場でもらってきた、茹で卵用の塩を全身にふりかけて身を清めるクリムゾン真鍋。

真鍋:しかし、凄いな、橿原神宮は。この荘厳さは、まさに日本の原点。ここから日本は始まったと言っても過言ではないな。明日香村には日本の心がたくさん詰まっている感じだ。

橿原神宮の威圧的な佇まいに感動するクリムゾン真鍋。

謎の人:おお、そこにいるのはプレジデント真鍋ではありませんか。お久しぶりです。

真鍋:(昔の名前で呼ぶとは、こいつは一体何者だ。)私は、今はクリムゾン真鍋だ。もう昔の名前で呼ばれても返事するのは最後にするよ。で、君は誰だ。

謎の人:昔はクルムシ二等兵と呼ばれていましたね、貴方に。もう15年くらい前ですが。

真鍋:おお、久しぶりじゃないか、クルムシくん、いまでも二等兵なのか。

クル:クルムシという名前は私が考えましたが、二等兵と決めたのはクリムゾン真鍋社長でしょう。

真鍋:じゃあ、せっかくだから、これからはクルムシ軍曹と呼ぼう。ハイドラGPでは随分と助けてもらったね。

クル:だいぶ忙しかったですが、楽しいプロジェクトでした。随所で開催されている格闘ゲームの店舗大会に勝手にポイントを付けて、商品と賞状をだす仕組みはなかなかうまく行きました。

Hydra GPとは、クリムゾン真鍋が2016年まで運営していたランバトの大会である。メルティブラッド、ファイティングクライマックス、アンダーナイトインバース、東方関連の対戦ゲームなどのランキングを独自に算定する仕組みである。 「出典:近代芸無辞典より」

真鍋:諸般の事情で、ハイドラGPは最終戦を行えないまま、活動停止してしまったのが残念だけど、HPはまだ残しているし、いつか再開したいものだ。

クル:賛成です、そうしましょう。

真鍋:で、なんでクルムシ軍曹は橿原神宮にいるんだ。まさか、クロニン軍団の手先になって私を監視に来たとか。

クル:クロニンってなんですか。それにもし監視に来たなら、こっそり隠れているでしょう。クリムゾン真鍋に見られるということは、隠れているわけではないと思うのですが…。

真鍋:そりゃそうだ、相変わらず気が利くよね、クルムシ二等兵、じゃない、クルムシ軍曹は。

久しぶりの再会に、昔話に花が咲くクルムシ軍曹とクリムゾン真鍋。

ゴゴゴゴゴ、グオ、ガギャン。轟音ともに、橿原神宮の駐車場でRX-7が現れる。

くる:あの音は何でしょうか。

真鍋:あれは私の友人のレーサー岡谷が来た音だな、なかなか楽しいヤツなので、クルムシ軍曹にも紹介するよ。

岡谷:真鍋はん、そろそろなんかしましょか。メンバー集めるために箕面まで行ってきたが、今日はあいにく、秋祭りの時期でな。みんな神輿を担いだり、神木を運んだりで忙しいんだ。メンバーに心当たりはないかな。

真鍋:まあ、時期が時期だけに、みんな秋祭りで忙しいよな。

岡谷:で、ワシの知り合いが、大学でロボットの研究をしていてな、そこで作ったロボット、それが、このパペポくんだ、これを借りてきたから。なんでも、麻雀の相手をするためだけに開発されたロボットらしい。

真鍋:それって、寿司屋の受付でテーブル番号を発券していたペッパーくんによく似ているんだが。

岡谷:まあ、近い存在ではあるよ。ペッパーくんって故障が多いから、胡椒になって、ペッパーくんという名前になったとワシは考えているが、このパペポくんは、ほとんど故障しないらしい。なんせ、麻雀することだけに特化したロボットだからな、故障が少ないらしい。

真鍋:負けそうになったら、麻雀卓ひっくり返してリセットする機能とか付いてないよな。

岡谷:パペポくんと麻雀するのは、実はワシも初めてだ。強いのか弱いのかわからんよ。

真鍋:まあ、岡谷さんより麻雀強い人は見たことないから、パペポくんといえども、岡谷さんには完敗するだろ。で、メンバー三人だから、今日は三人打ちでやりますか。

岡谷:ワシは三打ちはやらんよ、三打ちはインチキだ、麻雀はありありの4人打ちだ。

真鍋:そりゃ残念、あと一人見つかるまで、麻雀は保留ということで。

なんとかレーサー岡谷との麻雀を回避しようと無駄な努力を続けるクリムゾン真鍋。

岡谷:それは残念だ、あと一人なのにな。一緒に来ているメイドのじぇーんちゃんは、麻雀できないんでっか。

真鍋:じぇーんは、英語圏で育ったから、漢字ゲームの麻雀は無理だと思う、ポーカーとかブラックジャックならできると思うが。

岡谷:そりゃ仕方ないな。ちょっと、トイレに行ってくるよ。すぐに帰ってくる。

化け物のように強いレーサー岡谷と麻雀をしなくてすんで、ホッとするクリムゾン真鍋。

くる:社長、僕、麻雀できます。麻雀格闘倶楽部で練習しましたから結構強いですよ。

真鍋:ダァ~、シ~ッ、余計なことを言うんじゃない。君は岡谷さんの恐ろしさを知らないからそんな気楽なことが言えるんだ。岡谷さんに聞かれたらどうする。

岡谷:クルムシさん麻雀できるのか、それは好都合。ぜひお手合わせしてもらいたい。

真鍋:なんで、そんなに早くトイレから帰ってこられるんだ。おかしいじゃないか。

岡谷:ワシの陰でこそこそ密談をしている真鍋はんの気配を感じたから、トイレは先送りにしたよ。やはりワシの直感は当たっていたようだ。地獄耳はワシの特技の一つだ。

クル:社長、まあいいじゃないですか、久しぶりに社長と会って、明日香村で麻雀できるなんて、よい機会ですよ。

岡谷:クルムシさんは、良い面構えをしている。きっと立派な雀士になるだろう。ぜひともお手合わせ願いたい。

クル:褒められると気分いいですね。さっそく始めましょうか。

岡谷さんの恐ろしさを知らない脳天気な人はいいな、なんて今日は不幸な日なんだ、ぶつぶつ。

岡谷さんが勝ったら、私はマスターのところを退職して岡谷さんに雇ってもらおうかな。

偶然が重なり、橿原神宮で4人メンバーが揃ってしまい、クロニン軍団との抗争も三匹の熊の踊りのことも忘れて、午前中から麻雀をすることになったクリムゾン真鍋。勝敗の行方はいったい…。

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第21回:越前の呪いが炸裂か。

橿原神宮前のホテルに戻ったクリムゾン真鍋とレーサー岡谷。

真鍋:なかなか良いホテルだな、岡谷はんは泊まったことあるのか。

岡谷:ここは、昔は橿原ロイヤルホテルという名前で、このエリア一番の高級ホテルだったんだ。最近は、ザ 橿原ホテルと名前を変えて少し庶民的になったから随分泊まりやすくなった。

真鍋:それはありがたいことだな、私のような庶民には助かる。

岡谷:せっかく明日香に来たんだから、麻雀でもしまひょか。ワシの知り合いを大阪まで迎えに行ってもいいよ。ワシは三人打ちはやらんからあと二人連れてくるよ。

真鍋:麻雀でっか、今日は石舞台で踊る熊の幻覚みたり、キトラの亡霊をみたりとなんか気ぜわしい一日だった、こんな日に岡谷さんと麻雀してもボコボコにカモられるだけだ、悪いがワシは先に寝るから今晩は麻雀は勘弁してくれないか。

岡谷:そら、残念だがしかたないな。ではワシは明日香の山々を走りに行ってくるよ。このあたりは適度に路面が荒れてて、テクニックがいるから暇なときに練習しとかんとな。さっそくワシは走りに行ってくるよ、そのあとパチンコでもしてくるからクリムゾン真鍋はのんびりしといてくれ。

真鍋:了解、助かるよ。さすが岡谷さん、人徳者は決断が早いな。

轟音とともにレーサー岡谷が橿原神宮の周辺をRX-7が疾走する走り音が聞こえる。

真鍋:やれやれ、麻雀がなくなって助かった、以前、岡谷さんにありありルールで鳴きタンヤオドラ12の役満食らったときから、岡谷さんには全く勝てそうな気がしない。もしやるとしても、なしなしルール、三人打ちだな。では、今日も9%のハイボール500mlでも飲んで寝るとするか。

ありあり、なしなしとは、麻雀のルールである。最初に親になる人がルールを決める場合があり、その場合はメンバーの打ち筋をみて自分に有利なルールを決めるのが定石である。「出典:近代芸無辞典より」

ピロピロピロ、メッセージの届く音がする。

真鍋:おや、珍しい、チョモからのメッセだな。とれどれ。

チョ:艦長、大変だ。今テレビ見てたら、艦長が昔作ったデスクリムゾンが出てるよ、なんかワンナップとかいいながら、見たことあるタレントの人がデスクリムゾンをプレイしてるみたい。

真鍋:艦長ってなんだ…。まあ、お父さんと呼ばれるのも中小企業の雰囲気が溢れてよろしくないよな。戦艦ニンジャクリムゾンの艦長だから、まあ艦長でいいことにするか。

チョ:見逃した番組はここで見られるらしいよ。ハマスカ放送部って番組らしい。

真鍋:どれどれ、チョモが送ってきたこのアドレスをタップすると…。おお、出た出た。綺麗なおねーちゃんがデスクリムゾンをプレイしとる。時代も変わったものだな、発売した時の叩かれようから比べたら、こうやって地上波でデスクリムゾンの画面を見る時代が来るとは。

ハマスカ放送部

感動のあまり、酒が弱いくせにハイボールを一気飲みする真鍋。

じぇ:私の国でもデスクリムゾンは有名です。街に一つはあるゲームセンターでデスクリムゾンのムービーを見たことあります。ゲームセンターと言っても、家庭用のゲーム機を一時間いくらとかで貸してくれる、マンガ喫茶みたいなところなんですが。

真鍋:それは便利だな、家の近くにも出来てほしいものだ。

じぇ:なんでも、ドローンの操縦の訓練するのに、デスクリムゾンのパッドプレイが役に立つって聞きました、ドローンの操縦士は人気の職業ですから。

真鍋:おやまあ、そんな使い方もあるのか、確かにあの鬼のように難易度が高いデスクリムゾンをゲームパッドプレイでアッシムの館まで到達できれば、ドローンで敵艦船を攻撃することも簡単にできるだろう。

じぇ:あ、このカミナリって人、テレビで見たことあります。茨城弁を喋りながら早口で喋る人ですね、面白いですよね、この人たち。確か片方の人がもう一人の人をポカポカ叩く芸をする人ですね。

真鍋:じぇーんが知ってるとは、それはよかった。そのうちカミナリの御二方にも会うことが有るだろう、じぇーんがファンだってこと伝えとくよ。

じぇ:サインもらってきてください、「じぇーんさん江」、、、って書いてもらえると嬉しいです。

真鍋:細かい日本語をよく知っているな、じぇーんは。えを江と書くところは昭和の匂いがしてなかなか良いぞ。

チョ:艦長、なんかVTuberの周防パトラちゃんもデスクリムゾンのプレイ動画上げてますね。凄い、最後までクリアしてデスビスノスを倒したみたいだ。

真鍋:それはよいことだ、ここにアドレス張っておこう。

周防パトラ

ちょ:結構たくさんの人が見てるんですね、パトラちゃん。再生が10万回越えてるよ。

真鍋:そういえば先月くらいから、昔の知り合いからやたらと連絡が来るようになった。これもハマスカ放送部やパトラちゃんのお陰かな。

チョ:第三次デスクリムゾンバブルが始まったって感じですね。

真鍋:これは、きっと越前康介の呪いだろう、20年近く放置してきたから、越前様がお怒りになっていると見た。だから、ここに来て急にあちこちの動きが激しくなっていると言うことなんだろう。

チョ:越前の呪いはなかなか怖いですね。早く鎮めないと…。

真鍋:そのためにも早くゲームを作らないとな。それはそうと、ユニティちゃんを使って画面上でモーションを動かす作業は進んでるのか。

チョ:今日は滝に行って冷たい水を浴びながら精神を鍛えてきたから、そのうち動くと思うよ。

真鍋:麻布高校はなかなかおもしろい行事をやるんだな。滝行とか、毎年論文とか…。去年のテーマは遠藤周作だっけ。

チョ:遠藤先生の代表作、沈黙だね。さすがに素晴らしい作品だった。

真鍋:読んだことないが、私も読んでみよう。

チョ:沈黙の舞台になったと言われるのが、この黒崎教会堂。一度行ってみたいな。

真鍋:ニンクリ物語が続いている間は、あちこちに行けるはずだ。そのうちに訪問してみよう。

チョ:中学生のころから大学生みたいな生活を体験させてくれるのが麻布の理念らしい、江原素六先生の教えがいまも息づいているよ。

真鍋:なかなか楽しそうな学校生活だ、さすがに中学生時代の三年間、勉強しないでひたすら遊び続けたわけだから、チョモもそろそろ世界に貢献する作品を作らねばならん。

チョ:そうそう、サターン版デスクリムゾンも盛り上がってきたし、制作を頑張って進めよう。そろそろ人型キャラを本格的に動かそうと思うんだが。

真鍋:エコールに存在するモーションデータは3d studio maxのBIPファイルばかりだからな。これをユニディで動く形式に早急に変換する必要があるな。

チョ:最近はブレンダーってソフトが主流らしいよ、高機能なのにほとんどお金がかからないからかなり普及しているらしい。

真鍋:そうか、ではBIPファイルをバイオビジョン形式に変換する方法でも調べるとするか。

チョ:そこは滝に打たれながらいいアイディア思いついたから大丈夫。じゃあ、作業に入るからこれくらいで。

チョモとの話が終わるとあたりがまた、静けさを取り戻す。ハイボールを飲み干すクリムゾン真鍋。

ここ半年くらい急に忙しくなって目が回りそうだ、ということで、今日の夕方に見た三匹の熊の亡霊の話は無かったことにしよう。では、寝るとしよ。

おやすみなさい、マスター。

都合よく、都合の悪い話は無かったことにするクリムゾン真鍋。明日はまたレーサー岡谷とともに、明日香村を縦横無尽に走り回る、長い一日が始まるはずである。次回に続きます。

第21回:越前の呪いが炸裂か。 Read More »